『白すぎ城』お世辞になるほど馴染んできてますよ。いつ行くか?今でしょ!?(姫路城)
最近は話題にならなくなってきた「白すぎ城」こと「姫路城」
話題にならない今、姫路城の白さが目に見えて失われ始めてきているのが分かります。
すこしずつ屋根の白さも馴染んできて、
どことなく姫路城の貫禄さえ感じ始める時期に入っています。
「白すぎ城」とネットで揶揄してきた皆さんは本当に白い姫路城をこの目で見ていましたか?
毎年、冬の寒い時期にググッと白さが失われる姫路城。
白鷺城(白すぎ城)と呼べる白さは2017年がそろそろ限界なのかもしれませんよ。
概要(見出し)
馴染んできた『白すぎ城』次の50年先まで今の白さでさえ戻らない
白鷺城(白すぎ城)の姿はいつがベストとは言えません。
今日見た姫路城と、明日の姫路城でさえ、
光、風、湿度、時間帯と同じ姫路城の姿は二度とみることができませんし、撮れません。
貴方が姫路城に来て、見上げて感じた姫路城の姿がベストタイミングです。
必ずしも快晴の青空が綺麗かと言うと、そうでもなく、
少し曇った柔らかい光で見た方が、お城自体は綺麗な時さえあります。
背景が青空である方がいいことは確かですが、
光が強すぎていい写真が撮れないこともあるものです。
さて、当サイトでは「白すぎ城」について、これまで記事でご紹介してきました。
2017年春「白すぎ城」はお世辞・社交辞令と化す
ついにこんな時期が来てしまったことが少し寂しい気持ちもありますが、
こればかりは現実(2017/04/24撮影)です。
姫路城の写真撮影ではどうしても同じ光の具合になることがなく、
経年変化の比較が難しいのが悩みです。
少しずつわかりやすい部分についてご紹介していきます。
南比翼千鳥破風の間の黒ずみの例
以下は、2017/04/30の撮影です。
天候が変われば光も変わり、見え方がガラッと変わります。
鮮やかな青空の日よりも、少し曇りが入った天空光が柔らかく差し込む日のほうが、
お城自体はよく見えます。
この写真でも例を挙げると、
三重屋根の比翼千鳥破風の間の部分の黒ずみが出ているのがわかります。
※上の引いた写真のほうが見えやすいと思います。
南唐破風脇の黒ずみの例
また二重の唐破風脇の屋根も部分的に黒ずんでいるのがわかると思います。
どうも拡大するとその黒ずみが見えにくいので不思議ですが、
上の階の屋根から雨水が落ちる場所に黒ずみが多く出ています。
南大天守最上層屋根の黒ずみの例
最上階の屋根は上層階からの雨だれは落ちてこないものの、
最も雨を受ける屋根であるせいか、黒ずみが始まっています。
やはり拡大すると何故か黒ずみが見えにくいのですが、
確実に部分部分の色づきが目立つようになってきています。
グランドオープン前の姫路城の純白さ
外から見えるようになった時期は、
姫路城が平成の大改修の覆いが外され始めたグランドオープンの約1年近く前の頃からでした。
この頃から雨を直接受け始めるようになります。
2014年9月頃の姫路城です。
夏の日差しで照らされて姫路城が一段と「白い!」と感じられた時期でした。
この頃は工事用のクレーンが足場の解体の真っ最中の頃で、なんだか懐かしいです。
夏から秋の日差しは姫路城を綺麗に照らし、
本当に鮮やかに姫路城を引き立ててくれます。
経年変化の比較(2014年と2017年)
光の具合がどうしても異なってしまって、
比較にならず難しいのですが2014年、2017年の比較です。
強い光を浴びると、2017年の姫路城もまだまだ黒ずみがみえにくく、
「白鷺城」と呼べる鮮やかさに見えますが、
部分部分を細かく見ていくと、やはり黒ずんでいる場所がわかります。
二の丸から見上げた大天守です。
屋根に落ちた影とは別に雨だれの落ちる部分と、屋根に守られている部分に、
くっきりと境界線が見えてくるほど、黒ずんだ場所と白いままの場所が区別できます。
少し天候や時間帯の光が変われば、
時に黒ずみが目に見えて感じられる時があります。
以下では、唐破風や比翼千鳥破風のそばの黒ずみがよく見えると思います。
パット見は「影」のようにも見えますが、
少し上を見ると別に影のラインがあり、屋根から落ちた影によるものではない事がわかると思います。
随所で屋根の黒ずみが分かるようになってきているのです。
天候や光によって、黒ずんで見えたり、見えなかったりと、
表情を変える姫路城ですが、旅行などで姫路城に来た日、その時の見え方次第です。
天守最上階からの四重屋根の黒ずみ推移
天守の屋根漆喰を間近で見られる場所が天守の最上階です。
窓から見ると、5階上の屋根に寄って見ることができます。
2017年の屋根の漆喰拡大です。
部分部分にカビのようなものが多く見られます。
こうした小さな黒ずみの集合が遠くから見たときの黒ずみの元になっているのです。
同じく棟の傍の拡大です。
所々に見えるカビが若干ですが増えているのがわかります。
以下が、これまでの同部分の拡大です。
徐々に徐々にという状態ではありますが姫路城の黒ずみは着々と進行しています。
南面から見た定番のアングルでも、
その日によって黒ずみが目立ったり目立たなかったりする部分はありますが、
言えることは、24 年前 に改修を終えた西小天守などと、
なんとなく馴染んで違和感が減ってきているということです。
予定年度 西暦 修理箇所 前回修理 西暦 経過年数 備考 実施 実施確認メモ 計画後 平成11年 1999 イの渡櫓(国宝) 昭和53年 1978 21 - - 不明 25 年前 平成11年 1999 台所櫓 昭和39年 1964 35 - - 不明 25 年前 平成12年 2000 二の渡櫓(国宝) 昭和39年 1964 36 - - 不明 24 年前 平成12年 2000 西小天守 昭和39年 1964 36 - - 不明 24 年前 平成13年 2001 乾小天守 昭和39年 1964 37 - - 不明 23 年前 平成13年 2001 ハの渡櫓(国宝) 昭和39年 1964 37 - - 不明 23 年前 平成14年 2002 東小天守 昭和39年 1964 38 - - 不明 22 年前 平成15年 2003 ロの渡櫓(国宝) 昭和39年 1964 39 - - 不明 21 年前
写真ではあまり伝わりにくいかもしれませんが、
グランドオープンを迎える前に感じた大天守の白さと小天守の黒さ。
その明暗の差がすこしずつ縮まって、
色合いが少しずつ近づいていると感じることがよくあるのです。
もし「いつか姫路城に行きたいな」そう思っている気持ちが少しでもおありになるなら、
今年、再びカビが増える梅雨、冬を越える前に見ておいたほうが、
より美しい状態を感じることができると思います。
1年後より、半年後。
半年後より、3ヶ月後。
3ヶ月後より、1ヶ月後。
少しでも早く、姫路城の今の姿を目に留めておくと、
次に姫路城に来た時に「あの時見た白さが懐かしい」そう感じられることと思います。
人生の素敵な思い出の1ページに、今の姫路城を焼き付けてみてください。
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